北越急行ほくほく線の赤倉トンネル内にあるモグラ駅。しかし、単なるモグラ駅ではありません。トンネル内の風圧が尋常ではなかったため、ホームにたどり着くまでに頑丈な鉄扉を2つ通らなければなりません。また、列車到着後2分以内にホームから出でなければならない極めて特異な駅です。特急「はくたか」運行時代は、通過時もなかなか緊張したものでした。
普通のトンネルにホームが付いているような、地下鉄の駅とはほど遠い造りでかなり薄暗い。生命(?)の安全上、列車到着後2分以内にホームを出なければならない。ホームは常に監視カメラで監視されており、ホームに残っていると、ホームから出るよう放送が入るらしい、ということですぐさま鉄扉を抜けて待合室のあるスペースへ出ましょう。
↑薄暗いホーム
トンネル内の風圧対策のため、ホームと待合室の間、待合室と地上への階段の間の2箇所に頑丈な鉄扉があります。片方の扉が開いた時もう片方が開かないようになっているということで、乗り遅れにはご注意!!ホームへの扉が閉まるとトンネルに列車がいなくても「ピュ〜、ブォー、シュルシュルシュル〜」という大きな音が鳴り響きます。音は途中で急に止んだりもするが、すぐにまた始まります。
↑待合室のあるスペースからホームへの鉄扉を望む
地上には立派な駅舎があり、休憩用の和室があり誰でも利用できるようになっています(利用の際、最低限のマナーを守りましょう)。駅の外は、山の中。近くに某宗教団体の教祖の生誕地があるようだが、それ以外には何もなさそうです。
↑地上駅舎から待合室へ続く階段
160km運転をする「はくたか」の通過体験は、もちろんホームには入れませんので、待合室の鉄扉に付いている窓から眺められます。トンネルに列車が突入したのも風圧による音の変化ですぐに分かります。「まもなく列車が高速で通過します。ホームには絶対入らないでください」という放送が何度も流れます。そして風圧による音は次第に大きくなり、列車の走行音も聞こえてきたと思うと、鉄扉の向こうを「はくたか」が通過していきます。
↑駅舎